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原爆投下――悪夢の再演

原爆投下――悪夢の再演


以下はブロガーイソップの弟子さんからお借りしました。

 ある帝政の国家が侵略戦争を始めた。

 この国の国民は従順で、民主主義も個人の権利も生命の尊厳も知らず、「道徳教育」の下に、上官や政府に従うことが「国を愛する心」だと信じ、「滅私奉公」が最良の善だと素直に信じ込んでいた。
 けれども国家の教育により、隣国であった韓国や中国の人々は、「劣等民族」と教えられ、国を挙げて隣国を見下していた。朝鮮人や中国人を侮辱することは国を挙げて推奨され、在日朝鮮人や中国人は最低の職業を当てがわれ、畜生よりも劣る扱いと侮蔑を受けていた。

 この国に大震災が起きた時、人々は常日頃から苛め抜いていた朝鮮の人々を疑い、
「朝鮮人が放火しやがったんだ!」と濡れ衣を着せ、残忍で陰湿なリンチで数えきれない程の朝鮮半島出身の人々をなぶり殺しにした。
 人々は「優秀な民族」が「劣等民族」を支配する残酷な夢を見て朝鮮半島を支配し、韓国語の使用を禁止した。さらに中国に傀儡政権を樹立して実質支配し、広大な土地を奪い取り植民地化した。
 母国語を使う韓国人は殴られ蹴られ、侵略者の皇帝の肖像写真と国旗に敬礼させられ、罪もない若者達が炭鉱の強制労働に駆り出されて劣悪な環境下で暴力と飢えに苦しめられて死んだ。

 侵略者に対抗して戦おうとした中国人のパルチザンは拷問の末に虐殺され、侵略者の軍隊は従軍慰安婦を連れ歩き、恥ずべき婦女暴行や略奪行為で中国大陸を蹂躙した。軍は暴力によって支配され、上官のいじめと暴力で死亡したり、精神に異常をきたした者も多かった。  
 あまりにも陰湿に部下をいじめた上官は、戦場では後ろから部下に撃たれて死んだ。おぞましい侵略と民族差別、他者を殺す目的で集まった軍隊の正体はこうしたものである。

 この侵略国家は、ちっぽけな島国であったために資源が無かった。侵略戦争を継続するために、軍部は南シナ海以南の東南アジアの国々をも侵略し、石油や豊富な鉱物資源を奪い取った。この資源のもたらす莫大な利益を狙い、複数の財閥もこの侵略戦争をけしかけ便乗し、しこたま金を儲けて有頂天になった。死んだ国民も犠牲になった国の人々の命も彼らにはどうでも良かった。
 一部の心ある人々や良心の学者はこの不当で卑劣な戦争に反対したが、彼らは一人残らず政府の犬に密告され、正当な裁判抜きで、憲兵や警察官に拷問の末、惨殺された。独裁者の得意技である。敵前逃亡した者は拷問の挙句、最前線で死ぬように仕向けられ、家族は近隣の人々から「非国民」と呼ばれ、ありとあらゆる嫌がらせを受けることが常だった。

 侵略国は国連による非難を無視して脱退し、ついには愚かにもアメリカを敵に回して卑劣な不意打ちによる空爆で、罪もない数百人もの若者達を惨殺した。
 愚かな島国根性のため、この侵略国家は敵国アメリカの母国語である英語教育を一切禁止し、アメリカに関連した情報の開示を「秘密保護法」で禁じ、国民がアメリカの実力も文化も知らなくなるように仕向けた。逆にアメリカは、侵略国の言語も文化も戦術も軍の上層部も、徹底的に国を挙げて研究した。
 この当然の結果として、この愚かな侵略国は徐々に弱まり、南方の資源を断たれて戦闘機の燃料にも事欠く有様になった。
 次第に戦況はアメリカに傾いた。国民から一切の情報を隠蔽してきた侵略国家の軍部と政治家は、負け戦の事実もひた隠しにし、嘘で塗り固めた大本営発表は、

「敵の被害は甚大なり」
「我が方の戦況有利なり」
と、ありとあらゆる虚偽の情報で国民をだまし続けていた。

 けれどもそれもひと時のことだった。やがてこの島国は本土を空爆され、都市部を中心に焼け野ヶ原が広がった。国家の「大本営発表」によれば、

「戦況は有利に運んでいる」にもかかわらず、現実には連日のように空爆を受け続けるという滑稽な状況に陥った。食糧事情は最悪となり、多くの子供や老人が餓死したが、軍部の上層部や政治家、戦争によって利益をむさぼった財閥は食糧を独占し、毎日美味い物に舌鼓を打っていた。

 敗戦の色濃くなった頃、軍部は自分達だけが生き残るため、若者達を犠牲にした残酷な攻撃手段を思いついた。人間魚雷と自殺空爆である。

 実際には軍の上層部と政治家の自己保身と利己主義のために過ぎなかったが、国家のため、家族のためと信じて、哀れな若者達は片道分の燃料を積んだ小型の潜水艦に魚雷を搭載し、あるいは片道分の燃料しか搭載しない戦闘機に爆弾を積んで、人間爆弾としてアメリカの軍艦に突撃させられて死んだ。これは決して犬死などではない。ペットの犬ですら、こんなにも残酷に殺される事はないのだから。彼らの死は、畜生以下に人間の命を扱う軍人、自己保身しかない政治家による残忍な殺人だった

 敗戦が近いことを知っていた軍部の上層部と政治家達は、国民には「国家のための名誉の戦死」を強制しながら、自分達はこれまで侵した数えきれないほどの虐殺と拷問の罪により戦犯として裁かれ処刑されることを恐れ、

「一億火の玉、玉砕だ!」を標語に、国民の全てが死に尽くすまで戦争を強行しようとした。他人には、
「滅私奉公」
「愛国心」
「国家のために命を捨てろ」
と洗脳しておきながら、自分達は一億人もの人々を殺してでも生き残りたいと願う卑怯極まりない人間の屑だった。

「この国の政治家と軍部は狂っているのか?」――それがアメリカの思いだった。正々堂々と戦う事を重んじ、個人の尊厳を知り、国家や独裁者のためではなく、愛する家族を守るために戦う、それがアメリカ人の誇りだったからである。
 家族を愛し友人を愛することこそが人として尊敬されるべき行いである――従って、負けるのが分かっているなら、降伏して互いにそれ以上の犠牲を出さないように、家族も犠牲にならないように、そう考えるアメリカ人には、政治家や軍部に洗脳されて何の問題意識も疑問もなく、ただ相手を殺すだけの目的で狂気じみた自殺攻撃を仕掛ける愚かな国民と、敗戦が明らかであるにもかかわらず降伏しない軍部と政治家の愚かしさとエゴイズムは、嫌悪感と軽蔑の対象以外の何物でもなかった。
「この侵略国家には理性のかけらもない。軍部も政治家も、国民の犠牲を何とも思っていない」――敵国でありながら、この国の支配者のやり方に憤慨し、犠牲になる人々に同情する人まで居たが、アメリカではそうした意見を持っても拷問されることも惨殺されることもなかった。
この狂気の洗脳国家の軍人も政治家も、このままでは全滅するまで戦い続け、全ての国民を殺させるだろう
 この狂った連中を止めるには原爆を投下して、戦争を継続するなら軍部も政治家も支配地域もろとも皆殺しにされ、逃れようがないと思い知らせるより他はない。」

 こうして、侵略国家の軍と政府のエゴイズムと、その洗脳によって全滅してでも敵を倒すことが正義だと信じ切って、戦争に反対する賢明な人々を「非国民」と呼んで唾を吐きかけ、こぞってリンチや拷問でなぶり殺しにした暗愚な軍国主義者の右翼に独裁権を与えて支持した国民のために、世界で初めて、この狂気の国に原爆が投下されるに至った。これはこの侵略国家が招いた自業自得である。
 その原因は軍部と政治家、支配者の利己主義と残忍さ、そして彼らの欺瞞を信じて心ある学者や平和主義者を惨殺し、朝鮮半島や中国の人々をゆえなく侮蔑して人間扱いしなかった国民の愚劣である。無論、愚かな国民よりも、全てを知って侵略戦争に向かわせた政治家と軍人の罪ははるかに重い。

 こうして原爆によって数えきれない程の人々が残酷な死を迎えたが、もしもこの時死んだ人々が気の毒だというのなら、侵略国家の「栄えある臣民」「優秀な民族」に支配し殺害された周辺諸国の人々ははるかに気の毒である。
 もしも「原爆によってひどい目に逢った」というのなら、罪もないのにひどい目に逢された支配地の人々、従軍慰安婦や老若男女や子供達は、そんなこととは比べ物にならないほどひどい目に逢わされたのだ。

 本当に気の毒で本当にひどい目にあったのは、犠牲者である侵略された国家の人々と、同朋でありながら、命を懸けて母国の残虐行為を非難し同じ国の人々に苛め抜かれ惨殺された心ある人々だけであり、侵略者、殺人者、独裁者、そして政治家、軍人には、不満を語る資格などどこにもない。彼らの犯した罪は、人権と人類に対する罪であり、彼らこそは「戦犯」と呼ばれるに相応しい。おぞましいことに、この国家は戦後ですら戦犯共を神として犠牲者ともども神社に祭り、この国の支配者の本心を示している。 

 もし、この残酷な侵略国家が、戦争末期にもっと早くアメリカに無条件降伏し、アメリカに対して、侵略した国家に対して謝罪していたならば原爆投下はなかった。
 もし、この愚かな国が自殺攻撃をしていなければ、罪もない双方の若者達が死ぬこともなかった。
 もし、この国の人々が、戦争を批判しその終結と平和を訴える人々を惨殺せず、その言葉に真剣に耳を傾け、軍部の命令にも政府の命令にも耳を貸さなかったなら、本土が空爆されて全てを失うこともなった。
 もし、この国が隣国を侵略しなければ、あれほどまでの人々が犠牲になることなどなかった。
 もし、この国の人々が、隣国の人々との平和と友好を望み、優越感に浸らず、相手国の人々を「劣等民族」として差別しなかったなら、そもそも戦争は起きなかった。
 もし、この国の人々が、
「滅私奉公」
「道徳教育」
「国を愛する心」
「秘密保護法」
「戦争する権利」
と言った、軍部と政治家の洗脳を見抜いて拒否したならば、畜生以下の扱いを受けた挙句に、権力者支配者の奴隷として戦場に送られることもなかった。

 戦争が終わって数十年、犠牲となった人々も激減し、再び国粋主義者やタカ派の政治家が、
「滅私奉公」
「道徳教育」
「国を愛する心」
「秘密保護法」
「積極的平和主義」
を唱え、ネトウヨを巧妙に野放しにして再び韓国や中国を憎ませ、軽蔑させ、優越感に浸らせようとし始めている。

 国民がこれらに何の問題意識も持たなければ、再び、畜生以下の扱いをされた挙句に、人々が戦地に送られ、殺し合いの地獄を経験させられる可能性が高くなる。
 笑うのは独裁者とタカ派の政治家、国粋主義の人々だけである。彼らは自分では決して戦地に赴かず、愚かな人々を洗脳して死地に送り、ガチなゲームを楽しむのだ。

 次の選挙で現在の与党が過半数を占めたなら、独裁者の政党はさらに嵩にかかって平和憲法を粉砕し、彼ら以外の99%の国民が戦争に駆り出される可能性がさらに高くなる。

 もし、この国の人々が、ネトウヨを野放しにする政府と支配者の意図に気付かなければ、他人事だとたかをくくっていたならば、戦争はもう目前にある。
 もし、この国の人々が、隣国である中国や韓国の人々を憎み始めたならば、この国を支配する独裁者には思うつぼであり、いつでも戦争ができるとほくそ笑むだろう。
 もし、この国の人々が、イスラム国に囚われ、助けることのできた二人の命が奪われた痛ましい出来事が、戦争を願う独裁者が意図して招いたことと気付きもせず、イスラム国に報復してやろうと怒りを募らせたなら、それは独裁者の思うつぼであり、自分自身や子供達や夫が戦地に送られ殺される運命が近付くのだ。憎むべきはこの事態を意図的に招いた独裁者であって、最後まで交渉し続け、できれば勇気ある人質を解放するために、トルコとの国境近くまで危険を冒して人質を連れてきていたイスラム国ではない。

 この侵略国は、極東の海に浮かぶ島国であり、与党政治家と右翼共は、戦争の恐怖を再現させてやろうと虎視眈々と狙っており、タカ派で国粋主義者の政治家や、文字も読めない馬鹿者が副総理の椅子にふんぞり返っている。
 また、この独裁者と手を組む政党は戦争を願う狂ったカルト宗教団体であるか、隣国を軽蔑させるよう画策する政党ばかりである。
 このまま右翼の軍国主義独裁者とその政党が権力の座に居座り続けることを許したならば、北朝鮮や韓国、中国の恨みを買い、いずれなし崩しに戦争に巻き込まれ、再び徴兵制が敷かれ、若者達は独裁者とその一味である軍国主義者の犠牲となって犬死にさせられ、「愛国心」と「道徳教育」、「滅私奉公」の名の下に、関係ない国の人々を殺すように仕向けられ、最後にはもう一度原爆が投下されるか、愚かな独裁者が再稼働をたくらむ原発が爆撃されて、国土は焦土と化して放射能で汚染されるだろう。

 その時、世界の心ある賢明な人々は言うに違いない。

「この国は狂っているのか? 国民には理性のかけらもなく、学習能力というものが全くないのか?
 だからあれほど言ったのに。北朝鮮や韓国、中国をこれ以上刺激してはならない、と」


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